転職しました

6月から新しい環境で働いている。先月も休まず働いていたので、急に切り替わった感触が強い。

規模の差

前職と現職の差は大きい。まず、人数。前職の全社員数は、今の自部署のたぶん1/3ぐらいしかいない。要するにめちゃ増えた。見渡す限り、ソフトウェアエンジニアがたくさんオフィスにいる光景はずいぶん久しぶり(初めてではない)。前職だと、例えば職場環境を改善しようとする試みがあったとしてもあまりペイしないのだが、現職は当然ながら仕組みの宝庫である。その分覚えることも多いが、幸い不条理はあまり感じていない。

フェーズの差

前職は新規事業プロダクトで、顧客を探すフェーズだったわけだが、現職は長期間運用している、全国規模のWebサービスである。プロダクトの方向性やビジネス面でどうするかといった内容を考える必要はなく、たくさんの人間の中で自分の役割を果たすことに集中できる状態。とにかく、色々と規模がでかいが、その割には身動きがそこまで取りづらいというわけでもない。

安心感の差

現職の現場はみんな忙しそうで、やることはなんぼでもあるという印象。前職とは流れる時間の感覚が違う。にもかかわらず、「やるべきタスクがはっきりしている」「それを自分が制御する必要がない」という状況のおかげでストレスはさほど感じない。人間、放置されたり日々の作業に対するリアクションがないとメンタルがやられていくもので、それはプロダクト開発の初期には多かれ少なかれ発生するものだと思うが、会社に来て作業内容が管理されているのがこんなに楽だとは、という印象。まあ、当たり前か。あと、これは風土だと思うが、みな一様に、穏やかな印象。元々の性格というより、明らかに企業全体の安定感によるものかと。ここに関しては前職に限らず、サバイバル感溢れる真逆の世界で生きてきたので、まだ少し慣れない。

技術スタックの差

転職先候補の中では、現職は最も前職との技術スタックの差が少ない(特にバックエンド)。それよりも、20年選手のWebサービスなので、レガシーな部分が存在する事実の方が、差異としては大きい。ソースコードすら見始めたばかりでまだ把握できていないものの、Python 2系も残っていてフロントはjQuery。ただ、モダナイズも複数の粒度で進んでいるし、現実的な路線で日々新陳代謝している印象。クラウドの規模も桁違いだが、そもそもインフラは担当ではないのでまだよくわからない。

社会的責任の差

現職は上場企業のため、コンプライアンス含め、しっかりしている。またそもそもソフトウェアエンジニア以外の従業員の方がはるかに多い(正社員以外も含めるとソフトウェアエンジニアは全体の2〜3割?)ので、より一般的なスキルレベルに会社全体が設定されているように見える。というわけで小さな所帯だった前職と比べると、圧倒的に「社会性」を感じる。オフィスにたくさん人がいて、全く異なる仕事内容の人がたくさんいて、全国規模のWebサービスを安定稼働させるために技術者が日々奮闘している。社会的責任の差は本当に大きい。社内手続きなどは多少煩雑だが、SIer案件などで感じていた理不尽さはなるべく緩和されているし、もしかするとそこが一番安心しているポイントかもしれない。理不尽がとても苦手なので。

男女比の差

IT企業としては女性比率は高い方だと思う。またサポート業務の部署はほとんどが女性なので、オフィスを移動していて見かける男女比は半々ぐらい、だろうか。また、私個人にしか当てはまらないが、所属チームはなんと女性の方が多い。全員、私と同じWebエンジニア担当である。元々、仕事上では同僚の性別によって態度を変えることは少ない性格のはずだが、それはたぶんバイアスがかかっている。実は一番気を使っているのは、今のところこの点かもしれない……。

COVID-19関連

さて、この点に関しては、前職でも現職でも共通である。5月まではフルリモート、6月からは出社が可能になったが新しい勤務形態を模索していく、という点でも同様。というわけで初日からみんな私たち新入社員(そういえば、新入社員が同日に複数入ること自体が久々で新鮮だった)の相手をするよりは、席替えや飛沫防止シートの設置(ソーシャルディスタンスのため)、在宅勤務に関する事項が多かった。部署全体ミーティングもZOOMで行われたし、私もあたふたしながらカメラに向かって自己紹介することとなった。これからは週2で出社していくとのことだが、こればっかりは大都市圏は特に共通の状況だろう。

まだ3日なのでたかが知れているし、どんどん忙しくなっていくに違いないけど、ひとまずはご報告でした。5月にも色々勉強したしその話もしたいけど、改めて。