リモート下での採用面接官と、良い技術者を見つけるための一つの質問

ブログっぽいタイトルにしてみました。

現職にはまだ入社して半年と少しですが、採用面接に参加してきました。完全にリモートです。一応、久々に服装も外出できるレベルで着替えました(普段はどうなっているんだ)。

この世情の中、学生さんは本当に大変だなあと思います。こんな中でも(今の日本の慣習では)「新卒一括採用」という呪文のおかげで、変わらないペースで大学の授業の合間を縫って来てくれているわけです。そろそろそういう時代も少しずつ終わっていけばいいですね。どうせ、こんなの商売上の都合に過ぎないんだから。でも、集団圧力がまだまだ変化を拒むでしょうけど。

それはそれとして、入社間もない自分が採用面接で「弊社を志望した動機は…」とか言うのは多少ためらいがあったんですが、意外と歴が浅いことが面接中に功を奏することが多くてびっくりしました。具体的には、会社に対する印象がまだ新鮮なので、会社のいいところをアピールする言葉に説得力が出てくるんですね。基本的に自分は嘘をつくのがヘタクソなので、そういう意味でも気が楽でした。作り笑いして自社のアピールするのはもう年齢上、ムリよ(普通は逆です)。それから、完全リモートで入社したという意味でも学生の大半とは共有する話題があるわけです。その中でどうやってコミュニケーション量を確保するか、という普遍的な話題は絶対に学生とお互いに気持ちを通じ合えるツールにもなるんだなと実感しました。

逆に少し勉強が必要だなと感じたのは、相手がまあまあ優秀だということ。そしてさらに、自分が技術職として、専門的な質問をする役割で採用面接に参加しているということ。要するに今までに行ってきた採用面接よりも、ハードルが少し高めなんです。相手は大概、バリバリの理系で卒論とかで、でぃーぷらーにんぐしてました、数理最適化してました、かぐるが、きょうぎぷろぐらみんぐが、みたいなことを宣うわけです。知ったかぶりをするのはだめなんですが、「全く何言ってるのかわかりませーん」とアホ顔を晒すわけにもいかず、広く浅く知っている知識を基に、「業務経験」という絶対に勝てる領域に持ち込んでうっちゃる感じですね。相手はそもそも毎日シコ踏んで、てっぽう続けてちゃんこ鍋食ってるわけですが、そこを奇襲で乗り越えるわけですね。これこそ、全く何言ってるのかわかりませーん、かもしれませんけど。

うーん、まあ、あとは面接に関して感じることで、特に技術職に限ってのことなんですが、細かいことを聞かなくとも、数分話せば、技術的なセンスがあるかどうかは大体わかります、ということでしょうか。というか、経験を重ねるに連れ、分かるようになりました、と言う方が正確かもしれません。いかにもオッサンが言いそうな話で恐縮なんですが、まごうことなきオッサンなので仕方ないです。ものごとを分類する能力と統合する能力を基礎にして、それを目的に応じて強弱をつけながら組み合わせられる。あとは気質のバランスと、技術が好きかどうか。あとはケースバイケース。で、数分話してわかるのは、最後なんですよね。昨今はそうでもなくなってきているのかもしれないですけど、やっぱり好きじゃないと続かないんですよね。だから、乱暴に一つの質問に収斂させるとしたら、「やっててテンション上がるのはどんな技術?」かもしれませんね。あなたが触ってて一番テンション上がる技術は、何ですか?